イタリア・オペラ対訳本の出版・通販/舞台字幕制作/舞台言語表現監修/コンサート企画
おぺら読本出版は、イタリアオペラ対訳本の企画・編集・販売・字幕制作、舞台言語表現の監修、講演などを通し、イタリアオペラのさまざまな作品・文化を発信し続けています。
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【76】Serse セルセ(クセルクセス1世)
¥2,600
作曲:ヘンデル 2021年7月15日 初版刊行 圧倒的な存在感溢れる古典歌曲の名曲 オンブラ・マイ・フ Ombra mai fù のレチタティーヴォで始まるオペラ。ヘロドトスの「歴史」や旧約聖書「エステル記」に取材した作品という事になると、史実に基づいた難解な人間関係を縦糸に音符を散りばめてゆくグランドオペラを想像するだろうが、作曲者ヘンデルは、この作品セルセ(クセルクセス1世)に政治的な人間関係を一切介入させず恋愛関係に終始させた。 ペルシア国王セルセの婚約者アマストレはタゴール王国唯一の後継者であるが、セルセの様子を窺うために男装の麗人として登場する。 しかし、セルセは、異母兄弟アルサメーネの恋人ロミルダの魅力に魅惑され、あろう事か彼女を王妃として迎え入れようとする。セルセからロミルダの父、領主アリオダーテに自分と同じ血を引く者との婚姻関係をロミルダに求める旨を告げると、アリオダーテはセルセの弟君アルサメーネと娘ロミルダとの婚姻を認めてもらえたと勘違いし、ふたりを結婚させてしまう。 ロミルダの妹アタランタもアルサメーネを片思い… 何重にも愛の横糸が複雑に絡まりあい、さて、その結果は? Ombra mai fu はじめ10数曲にも及ぶ珠玉のアリアに包み込まれた不滅の名曲。
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【67】RINALDO (リナルド)
¥2,500
作曲:ヘンデル 2019年11月4日初版発行 抒情詩人トルクアート・タッソー原作「解放されたエルサレム」に取材したオペラ作品は多数存在するが、その中でもとりわけヘンデル作曲の「リナルド」はLascia ch’io pianga "涙するがままにさせて »はじめ輝くばかりの美しいアリアにちりばめられた古典的作品として300年に亘り歌い継がれ賛美され続けている。第一次十字軍遠征をテーマにしてはいるが、決して政治的な解決を求めることなく、エルサレムを解放した褒章として十字軍指揮官ゴッフレードの娘アルメリーナを妻として迎えるはずの英雄リナルドに対して、魔女でありダマスカスの王妃アルミーダ、エルサレム王アルガンテの介入によって翻弄される愛憎を見事に描き出した秀作。アルミーダはアルガンテと恋仲であるにも拘らず英雄リナルドに惹かれ魔法を使ってアルメリーナに変身しリナルドに迫る。一方アルガンテは捕われのアルメリーナに心奪われ、複雑な愛情が交錯するが、リナルドの英雄的活躍によりエルサレムが解放されるとアルガンテ、アルミーダともに改宗し、おぞましい恨みが美徳によって打ち負かされるという結果で終焉する。 スマホ待ち受け画面あり
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【62】GULIO CESARE (エジプトのジュリアス・シーザー)
¥2,500
作曲:G.・F・ヘンデル 2018年12月18日初版刊行 フリードリヒ・ヘンデルが1724年に作曲した歴史歌劇。 原題は 「エジプトのジュリアス・シーザー」であるが、一般に「ジュリアス。シーザー」と呼ばれる。 ローマ帝国皇帝シーザーがエジプト遠征を行った際に、エジプト女王クレオパトラや その弟で、共同統治者であるプトレマイオス13世(オペラではトロメーオ)とのかかわり、また、ローマ帝国三頭政治の一角であったポンペイウス暗殺とその妻コルネーリア、息子セストなどの権力闘争と感情の高まりを完成度の高いアリアをふんだんに取り込んだヘンデルのオペラの中でも最高傑作とされている。 スマホ待ち受け画面あり
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【30】Ariodante(アリオダンテ)
¥2,300
作曲:ヘンデル 2005年4月20日初版刊行 ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル作曲。ヘンデルは「アリオダンテ」を作曲するにあたり、まず歌手の選択から始めた。歌手の声楽的技術を最大限生かすように作曲した。アリオダンテは元来去勢歌手カストラートに、アルバニア公爵ポリネッソは男性的な女声の為に作曲した。一瞬にして崩壊する人間関係を巧みに描き込み、スコットランド国王の娘ジネーヴラを愛するアリオダンテはポリネッソの策略にはまり彼女の不貞を信じてしまう典型的なバロックオペラ。